福島参加者の声②

2011年 福島には地震と津波とそして目には見えない放射能がやってきました。当時は、放射性物質を吸い込まないようにと、学校からマスクを配布され 暑い夏を過ごしたことを覚えています。もちろんプールにも入れませんでした。
学校のグラウンドも除染しないと使用できないと言うことだったので、しばらくの間は外遊びもできない状態が続きました。学校のグラウンドの除染は比較的早い方でしたが、近所の除染は去年やっと終わったというところで、学校以外で外遊びすることが無くなっていました。そんな中、はちみつ會の保養は子供たちに新しい風を吹き込んでくれた様な そんな気がしました。遊びを制限されていた子供たちに、自然と触れあえる川遊びや昆虫採集など、沢山の遊びを学ばせていただきました。川の冷たさ、虫の感触、土のにおい、忘れていたものが目を覚ましたかのように全力で遊ぶ子供たちを見てとても嬉しく 感謝の気持ちでいっぱいです。
 2016年現在、除染も進み 終わりに近づいているそうです。『除染』人の通らない山や川は一切除染されておりません。自然に落ちている木の枝やどんぐり、松ぼっくり等は放射染料が今でも高いです。 なので、木工クラフトをするときは お金を出し 他の県から材料を買います。
どんぐりや松ぼっくりって買うものだったっけ❔いっぱい落ちているのに。あと、何年続くのだろう。
 福島県では18歳以下の子供たちを対象に甲状腺ガン検査をしています。2013年の患者数74人、2014年117人、2015年163人。これに対して国は、原発事故の影響ではないと言っています。ですが、原発事故前まで日本における小児甲状腺ガンは年間100万人に0~3人だったそうです。
なのに 今回の福島県の調査では年間100万人に302~401人と従来の百倍を超える小児甲状腺ガンが見つかっています。原発事故の影響が無いのなら、なぜ毎年患者数が減らないのでしょう。私にはよくわからないことばかりです。
 このような環境の中で、他県の方たちは『福島へ遊びに行きたい。』『福島で暮らしたい。』などと思う方はいるのでしょうか❔おそらく、『福島は怖い。』と思われるかたの方が多いと思います。そうです。私たちだって怖いんです。その中で暮らしていて、『少しでも離れたい。』『忘れたい。』『放射能からの影響から子供たちの体を休ませてあげたい。』と言う思いで 私たち福島県民は保養へ行くのです。